「多様性」を体現する採用マネージャーに聞く。自分らしく働けるSalesforceの職場を支えるもの
Salesforce Careers
December 10, 2024
Salesforceは、テクノロジーを活用してイノベーションをたゆまず発揮しつづけることが「カスタマーサクセス(=お客様の成功)」のカギだと考えています。そのためには、様々なバックグラウンドのある人材に最大限に活躍いただくことが不可欠だと、多様性がもたらす価値を信じています。それは弊社のコアバリューのひとつ平等(イクオリティ)にも通じることでもあります。
インクルーシブな職場環境づくりに励んでいるSalesforceの中で、多様性に溢れた採用を行っているのが採用チーム。そのチームを牽引するマネジャーのひとり、ブルーマしをりに、SalesforceにはどのようなD&Iなカルチャーが存在しているか、管理職としてどうやってメンバーの心理的安全性を保つことを心掛けているか、そしてワーキングペアレントとしてSalesforceのD&Iがどのように自分の成功の一助になっているかを聞きました。
スピーカー
Senior Manager, Employee Recruiting ブルーマしをり
モデレーター
D&I Recruiting Associate 河津玲奈
株式会社セールスフォース・ジャパン
リクルーティング シニアマネジャー
ブルーマしをり
<プロフィール>
ニューヨークの日系人材紹介会社で営業を経験。日本に帰国し総合コンサルティングファームへ入社し組織・人事コンサルタント、社内採用を経験。その後2014年にSalesforce Japanへ入社。現在はSalesforceのポストセールス、プリセールスのエンジニア採用と韓国営業部門採用のマネジメント及び各種採用プロジェクトなどに関わる。夫と2人の女の子の4人家族。
マルチカルチャー目線の対人コミュニケーション
ーーブルーマさんは今年でSalesforce勤続10年目を迎えられました。これまでの経歴を教えてください。
ブルーマ:16歳からの留学を皮切りに、10年ほどアメリカで生活していました。大学卒業後、ニューヨークで働くという夢を叶えるために仕事を探していたら、縁があって日系の人材紹介業のポジションに就くことになりました。その時はじめて、採用という仕事の楽しさを知り、それ以降一貫して人事を軸にしたキャリアを続けています。
その後、日本に帰国し第2新卒で入った総合コンサルティングファームでSalesforceの製品に詳しい人を採用したいというリクエストを多く受けるようになったのが、Salesforceを知ったきっかけです。
勢いのある会社だと思っていた矢先、タイミング良く知り合いがSalesforceで採用担当を募集していると紹介してくれました。最初は転職する意思はなかったのですが、面接をしているうちに、面接者の人がすごく魅力的でパワフルだったことに感化され、Salesforceに入社する決心をしました。
ーー採用の仕事をしていて、どのようなやりがいを感じられていますか。
社内人事の醍醐味は、やはり自分が担当した候補者が入社して、活躍するのを目の前で見られること。あとは採用の仕事って、自分の会社を外部の方に知っていただくという役割もあるので、常に前向きに明るく発信するのが大事で、そこにもやりがいを感じています。
ーー現在のチーム構成を教えていただけますか。
ブルーマ:メンバーは現在9人です。女性も男性もいて(実はうちのチームは女性の方が多いです)、国籍は4か国以上と多様です。ワーキングペアレントの方もいれば、そうじゃない方もいる。育休中の方もいる。多種多様なバックグラウンドやライフステージの方が籍を置いています。
ーーその多様なチームで成果を上げるために心がけていることやノウハウがありましたら教えてください。
ブルーマ: アメリカ在住中に、マルチカルチャー(多文化)の目線を培ったのは大きかったです。
カルチャーへの理解や、個々の背景なども理解した上で対人コミュニケーションを取ることがすごく大切だって学んだんですね。私のチームは多様なメンバーが揃っているチームで、様々な文化、様々な職種を経験された方がいます。だからこそ、常に自分にとっては当たり前のことを当たり前と思わずに、各メンバーをリスペクトすることを心がけています。
ーーその考えの背景にはどんな経験があるんですか。
ブルーマ:私がマネジャーになった際、直属の上司に「サーバントリーダーシップというスタイルがあるんだよ」とアドバイスを受けたことがあります。
サーバントリーダーシップとは、トップダウンで進めるのではなく、メンバーの意見に耳を傾けて、メンバーの意見に対して奉仕することで人を導くというリーダーシップ方法です。実践してみると、メンバーそれぞれから可能性を引き出せるこの方法がすごく腑に落ちたんですね。チーム内の心理的安全性が高まる要因にもなっていますし、今でもこのスタイルはすごく心掛けていることです。
チームで施策を行う際も、「こういう方向でやります」とチームに向けて宣言するのではなく、必ずディスカッションする機会を設けて、みんなに発言してもらう時間を作っています。
すると「日本ではこの施策はうまくいくかもしれないけど、この国では別の方法がいい」とか、「ステークホルダーにはもっとはっきりと意見を伝えたほうがいい」とか、色々な意見が出てきて、はっとさせられることがあるんです。
ーーチーム内でのインクルーシブなディスカッションを尊重する姿勢が、メンバーの成長やキャリアの成功を支えているんですね。
ブルーマ:色々な方の考え方を認め合えるインクルーシブな環境は、誰もが自分らしくいられることにつながる。心理的安全性が担保され、直接意見を言いやすい。組織にとって必ずプラスになることだと思っています。これこそ、会社のコアバリューである平等(イクオリティ)を体現することの大切さだと思います。
直接意見を出しやすいということは、良い結果にもつながると感じています。自分が良いと思っているものでも、別の人から見ると違うかもしれない。しかし、お互い意見をぶつけ合いながら、同じ目標に向かっていくことが、Salesforceが大切にする価値観の一つであるイノベーションを実現する道だと思っています。それぞれの意見が考慮された上で決定したほうが、それぞれが納得できることが多く、物事も進みやすい。
アサーティブコミュニケーションで、相手の立場に立つ
ーーチームメンバーと大事にされている対話。それができる環境こそ、多様性を尊重する姿勢の証左だと思うのですが、対立が起きてしまった場合はどのように対応されていますか。
ブルーマ:まず、自分では違うなと思う意見も一度受け入れる、アサーティブコミュニケーションを大事にするようにしています。相手の言うことを受け入れて、そこから自分の意見をまずきちんと順序立てて準備をして発言し、最終的に着地点に収めるという方法。
よく社内で、”put yourself in someone else’s shoes” という言葉を耳にします。「相手の立場に立って物事を考えて、行動しましょう」という意味なのですが、Salesforceで働いていて学んだ言葉です。相手の立場に立って、対話することを会社のカルチャーとして率先しているところがあります。
これは仕事だけじゃなくて、私の自分の人生とか子育てでも役に立っています。例えば、子どもにご飯前に「おやつ食べたい」って言われて「ダメ」って伝えると、子どもってすごく怒るんです。否定されるとショックみたいですね。だけど「そうだね、すごくお腹空いてるよね」という共感から入ると、収められるんです。
想像力を働かせて発言すると、マインドって結構変わるものなんですよね。だから、仕事でも、ステークホルダーが「どういう状況に置かれているんだろう」「どういう悩みを持っているんだろう」と考えてから対話をして、なるべくポジティブに切り替えられるようにする筋肉を鍛えるようにしています。
ーーワーキングペアレントとして日々多忙かと思いますが、出産、育児など様々なライフステージを今まさに経験される中で、どのように業務とバランスを取っていますか。
ブルーマ:忙しい日々ですが、私はSalesforceですごくポジティブに仕事ができています。先ほども「自分らしくいられる」という言葉が出てきましたが、上司やチームメンバー、その他ステークホルダーが、私が私らしくいることを、認めてくれているからだ思うんですよね。それにとても助けられています。上司を含めた会社のメンバーが私の環境を理解してくれていて、周囲のサポートを得ながら仕事ができていることが大事だと思います。
例えば、夕方子どもが学校から帰ってきた後、社内のステークホルダーと真面目なオンライン会議をやっていると、子どもがビデオ会議に顔を出しちゃうということがあるんです。そんな時、みなさんそれを笑顔で暖かく受け入れてくださる。そういうカルチャーがSalesforceにはあるんじゃないかなと感じていて、それが自分らしく働けるということに繋がっている。
家族には私がどのような会社でどういう仕事をしているか話すようにしています。日本オフィスの「Salesforce Tower Tokyo」には ‘Ohanaフロア(外部のお客様や、従業員の家族が入れるフロア)があるのですが、定期的に家族を呼ぶようにしています。
そのおかげで、子どもたちは「ママってこんなところで働いてるんだ」と思ってくれて、仕事というものに対していい印象を持ってくれているようです。
あと、子育てをしていることで、レジリエンスが鍛えられます。「回復力」や「立ち直る力」という意味合いなのですが、レジリエンスを培ったことによって、困ったことがあっても工夫を凝らすことによって上手くいくかもと自然にポジティブに考えることが多いです仕事をしている時って、いいときもあれば悪いときもあるかもしれませんが、レジリエンスを持つことによって安定感が生まれると考えています。
ーー最後に、採用担当としてSalesforceにどのような人材が欲しいか教えていただけますか。
ブルーマ: イノベーションを大切にしている会社なので、新しいことに挑戦したいという方。職種問わず、色々な変化がある会社なので、変化を楽しめるというのはマストだと思います。毎年同じことの繰り返しということがない会社。だから私自身、退屈せずにあっという間に入社から10年経ってしまいました。
昨今サステナブルキャリアという言葉がありますが、Salesforceには社員がサステナブルに成功するための環境が揃っていると思います。自分がどのように組織に対して貢献しているかがわかりやすいので、働いていて楽しい。健康や幸せ、そして組織貢献、社会貢献を長いスパンで体現したいという方には是非応募いただきたいと思います。
<取材後記>
多様性を包括する環境がない職場は、集団的知性が欠如し、先の見通しがつきにくいこの時代にイノベーションを起こしにくく、新しいアイディアの活用や大きな価値を生み出しにくいと言われているのはすでに広く知られていることです。
私自身がSalesforceに入社してみて驚いたのは、実に多様なバックグラウンドを持つ人が自然体で活躍していることです。
今回のインタビューで非常に印象に残ったのは、ブルーマさんがチームメンバーやステークホルダーに対して常に対話を尊重し、リスペクトし、各々の「自分らしさ」を強く認識していたこと。SalesforceのD&Iのカルチャーは、採用を行うチームによっても支えられていることに、力強さを感じたインタビューとなりました。
Salesforceは様々なバックグラウンドを持つ方とともに、イノベーションを作り続ける会社でありたいと改めて感じました。
D&I Recruiting Associate
河津玲奈